フルートのコンサート

芸術の秋。水彩画展に続き、フルートのコンサートを聞きに東京オペラシティホールに行く。会場は満席で、年配の人から若い人まで幅広い層の人が来ていた。國本文子さんは国立音大をでて海外で演奏活動をして、ソノールフルートアンサンブルの一員としていまも活躍している。フルートの音色素敵だなあ。せせらぎの音を聞き、小鳥のさえずりを聞いている雰囲気だった。平家物語の語りを岩佐光世さん《元朝日放送アナンサー)。これもまた情感豊かだった。フルートとピアノのためのソナチネを演奏してくれた。服部和子さんの語りもよかった。プロの語りは違うなあ。平家物語は古典の中でも大好き。冒頭の部分は今でもそらんじている。敦盛最後の場面も名場面。ここの演奏も感じがでていた。
彼女の挨拶の中にあった子供の頃のこと、武蔵野の雑木林。松ぼっくりやどんぐり拾い、春になると、一斉に花開く白く小さなエゴの小さな花、自由に枝を伸ばすみずき、風にそよぐけやきの葉の音、そこに住む小さな虫たちの様子など懐かしい光景、こういう環境の中に育った。感性もまたはぐくまれていったのだろう。後世まで美しい自然残していきたい。50歳とは見えない若々しさ20歳は若くみえたなあ。芸事に打ち込んでいる人は若く感じる。教え子にも大勢会えて、もううれしくって、ルンルン気分で帰って来た。教師冥利に尽きる一日だった。年をとっても慕ってくれる教え子がいてくれることこんなうれしいことはない。欠点だらけでたいした先生でなかったのになあ。若返った思いだった。